卒論代行・レポート代行、違法以外の6つのやばい理由

2020年11月17日 | 論コラム

大学生や院生をターゲットとして、卒論やレポートなどを代行するサービスがあるのをご存じでしょうか。

「卒論ダルいから代わりに誰かやってくれないかな」
多くの人が考えたことぐらいはあっても、あくまで願望に過ぎなかったでしょう。

しかし、「卒論代行」と検索すると複数の業者がヒット。
実際にサービスを利用してしまっている人もいるようです。

試験におけるカンニングや替え玉受験はニュースにもなる不正行為ですが、卒論代行に違法性やリスクはないのでしょうか。

今回は、卒論代行がやばいサービスなのかどうか、さまざまな観点から考えてみました。
卒論代行の誘惑に負けそうになっている人は特に、最後まで読んでみてください。

 

論文代行は違法となる可能性あり


 
まず結論から言うと、卒論代行やレポート代行サービスの利用が100%違法行為と言い切ることはできません

刑法159条の私文書偽造罪にあたる法律違反だという認識の弁護士がいる一方で、論文やレポートは私文書にあたらないと解釈する弁護士もいます。
つまり、必ずしも違法とは言えないグレーゾーンなのです。

とはいえ、
「グレーゾーンなら卒論代行を利用しても処罰されない」とは限りません。
替え玉受験が犯罪となったケースが過去にあるため、ほぼ同様の行為である卒論代行が罪に問われる可能性も大いにあるでしょう。

 

違法以外に卒論代行がやばい6つの理由


 

「違法になるかもしれないが、教授にバレなきゃ大丈夫だろう」
「実際に利用者がいるんだから、自分だって問題ないはず」

そう思う人もいるでしょう。

確かに、卒論代行サービスの利用そのものが犯罪認定された判例は、今のところありません。
しかし、違法でなくても以下のような大きなリスクがあることは忘れないでください。

 

ばれると社会的地位や信用を失う


 

卒論代行・レポート代行サービスの存在は、大学側も把握済み。
代行サービスを利用した論文の提出禁止を事前にアナウンスするなど、対策する大学も増えてきています。

代行された論文を見抜けるか、バレた後どう処分するかは学校次第ですが、いずれにしても相手を欺くこの行為は、卒業資格だけでなく、苦労して入った大学の学生としての地位さえも失うことに繋がりかねません。

家族からの叱責、友人からの軽蔑、さらに大学によっては派閥や様々な企業とのコネクションがあるため、就職などその後の将来にも影を落とす可能性が考えられます。
 

経済的に大きな損失となる


 

卒論代行のサービス料金は、決して安いものではありません。
業者によっては10万円以上の値段を設定しているところもあります。

10万円を払って楽することと、論文を代行してもらうリスクを天秤にかけ、よく考えてみてください。

せっかくの大金なら、大変な卒論などの課題をマイナスするためではなく、普段できない贅沢やご褒美など、経験をプラスするために使ったほうが、よほど有意義です。
それに、もし卒論代行がバレて退学処分になったとしたら、代行サービス料だけでなくそれまでの学費・授業料の大部分もムダになり、その経済的損失は図りしれません。

高いお金を払って、リスクまで背負って、それでも一瞬の楽をとるメリットがあるのかどうか。
落ちついて考えてみましょう。

 

知識や教養、スキル、経験が得られない


 
それまでの勉学の集大成ともいえる卒論や日々のレポート作成をサボると、本来習得できたはずの知識や教養が抜け落ちることになります。

「レポートや論文なんて社会に出たら書かないし」
そう思う人もいるでしょう。
確かにそうかもしれませんが、レポートや論文を書くことで得られるものは、書くスキル以外にもたくさんあります。

たとえば、

  • 文章の組み立て方
  • 人に分かりやすく説明する力
  • 語彙力、表現力、展開力
  • 締め切りまでに仕上げる計画性 など

社会人に必要な様々なスキルを習得できるのです。

論文代行を利用し、これらのスキルを育てないまま社会に出ることになれば、結局いつかは、自分が恥をかいたり後悔したりすることになるかもしれません。
 

うしろめたさはずっと残り続ける


 

卒業後には友人や同僚との間で、大学時代の卒論や課題について、話題にのぼることもあるでしょう。
そんなとき、代行を使ったなんてエピソードを堂々と披露できるでしょうか。

場所や人を選ぶ内容でもあるため、時には、噓をついたり取り繕ったりしなければなりません。
その後ずっとうしろめたい気持ちを抱えていくのではなく、「あの時は辛かったけど最後までやり切った」と話せるネタにしたいものです。

 

人としてのモラルの問題


 
大学卒業後は、多くの人が社会人としての生活をスタートさせます。

社会にでると、自分の行動に責任がのしかかり、想像もしない困難にぶつかることもあるでしょう。
学生時代というのは、そんな困難を乗りこえる力やモラルを身につける修業期間でもあります。

社会に出る前、若いうちに自分の甘さは克服しておきましょう。
逃げ癖、負け癖がついたまま社会に出ても、あとで本当に困るのは自分自身です。

 

詐欺や犯罪に巻き込まれる可能性も


 

論文代行のようなサービスには、悪徳業者が紛れやすいと言われています。
サービスを利用したことによるうしろめたさや相談しにくさを逆手に取って、「詐欺まがいな行為をしても被害者は泣き寝入りするだろう」と考えているのです。

また、こういったグレーゾーンのサービスを使おうとする人は犯罪者からも甘く見られがち。
高い料金を取られ、コピペや支離滅裂な論文を掴まされる詐欺にあったり、無料と謳って個人情報を抜かれるだけというケースもあります。
最悪の場合、追加料金と称した金銭の要求やトラブルに発展する危険も。

自らの弱みになりかねないサービスの利用は、避けるに越したことはありません。

 

卒論代行はバレる可能性が高い


 
卒論代行はばれる可能性が高い

上記のリスクを知ってもなお、卒論・レポート代行サービスの利用を考えている人は、
「リスクは気にならない。バレずに切り抜けられればそれでいい」
と考えているのでしょう。

ですが、論文代行にはバレるきっかけが多く揃っているので、甘い考えは禁物です。
以下に、4つの具体例を挙げてみます。

 

論文代行は本人の学力やクセまで再現できない


 

教授や講師は、日々何人もの学生と向き合い続ける仕事です。
それぞれの学力はもちろん、課題や提出物への取り組み方や、文章に表れるクセなどの個性もしっかりと把握しています。

論文代行はそこまで考慮せず、どんな人にも使えるごく普通のテイストで代筆しますが、普通であることこそが不自然なのです。
ましてや卒論のような大作ともなれば、すぐにニセモノだと見破られてしまうでしょう。

 

他にも卒論代行を利用している人がいる可能性


 

自分が卒論代行サービスの利用を考えているということは、身近にも同じことを考えている人がいるかもしれません。

上述のとおり、文章には個性があります。
そして論文代行には、元となる型やパターンがあります。

たとえ内容が違っても、構成やちょっとした言い回し、言葉選びが似ていれば、これも代行利用がバレるきっかけになるでしょう。

 

つっこんだ質問に対応できない


 

自分で書いていない論文の内容について質問をされたら……当然ながら、答えられるはずがありません。
かんたんな質疑応答は、よくある不正対策の方法のひとつです。

質問に答えられるよう代行業者が書いてくれた論文を読み込む、なんてことをするくらいなら、最初から自分で書いたほうが早いでしょう。

 

SNSなどからの情報漏れにも注意


 
卒論代行を使ったことを墓場まで持っていく自信があるなら別ですが、誰かひとりでもそのヒミツを知れば、噂話やSNSなどを通じて情報が漏れる危険性は消えません。
「誰にも言わないでね」はみんなが使っているセリフであり、「ここだけの話」はどこにでもある話です。
 

さいごに


 
ここまで、卒論代行サービスの違法性やリスク、バレやすい理由などを紹介してきました。

今のところ、論文やレポートの代行サービスを利用することは、必ずしも違法行為とは言い切れません。
しかし、少なくとも不正行為であることは間違いないのです。

どんなに大変で面倒だとしても、卒論やレポートは必ず自分の力でやり遂げるようにしましょう。

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